フライデー記者にセクハラ発言を放った大石剛氏の(株)静岡新聞社代取居座りを許した取締役会議事録の開示を求める訴訟

2021/8/4更新

2021/8/4

第1回、第2回口頭弁論期日のご報告

  1. 2021年6月4日(金)午前11時30分、静岡地裁で第1回口頭弁論期日が開かれました。
    出頭したのは原告本人である当職のみで、被告である静岡新聞社の代理人弁護士は欠席しました。静岡新聞社は事前に答弁書を出し、原告は答弁書に反論する準備書面(1)を提出しました。(いずれも当事務所のHPで公表しています)
  2. 2021年7月30日(金)午後4時、第2回口頭弁論期日が開かれました。
    出頭したのは当職(原告)と静岡新聞社の代理人弁護士でした。
    (1)期日間に双方が提出した文書
    原告側
    2021/7/5付「請求の追加的変更の申立」(PDFファイル)
    2021/7/5付「準備書面(2)」(PDFファイル)
    2021/7/29付「準備書面(3)」(PDFファイル)
    被告側
    2021/6/15付「準備書面(1)」(PDFファイル)
    2021/7/26付「準備書面(2)」(PDFファイル)
    2021/7/30付「準備書面(3)」(PDFファイル)
    (2)原告の主張と被告の反論
    1. 当職は、訴状では請求の趣旨を「原告は被告に対し、代表取締役社長大石剛が社長を辞任し代表取締役顧問に就任した事実に関わる2021年3日9日付取締役会議事録の写しを交付せよ」としていましたが、2021年7月5日付請求の追加的変更の申立を提出し、新たに「被告は原告に対し、代表取締役社長大石剛氏が社長を辞任し代表取締役顧問に就任した2021年3月9日の取締役会において議論された発言内容、取締役会の結論、結論に至った経緯と理由を開示せよ」という請求の趣旨を追加しました。
    2. 当職は読者の知る権利に基き、大石剛氏が代表取締役に居座り続けることになった理由の開示を求めていますが、読者の知る権利の存在は早大棚村政行教授の論説(早法80巻3号81頁)に基づくものです。棚村教授は新聞購読契約について、「かつては、新聞購読契約を新聞販売店と購読者との売買契約とみて、新聞紙という媒体物の継続的供給契約と解する立場が有力であった。しかし、単に新聞紙という媒体物の移転という側面だけでなく、情報の収集、加工、制作、編集という一連の作業の結果、送り手としての媒体(新聞社)がさまざまな情報を提供し、受け手としての購読者は新聞に載せられた情報の入手獲得を目的として情報の提供を受領しているといってもよい。そのため、現在では、新聞購読契約を新聞の物的側面からだけでなく、情報の側面を重視して契約構成をし、新聞社と消費者間に新聞情報の提供(供給)契約が成立していると解する立場が有力になりつつある。したがって、媒体に化体された情報の内容の不実性など情報の評価が問われるような場合は、媒体社と受け手との間に明示または黙示の情報提供契約が成立し、不正確であったり虚偽や真実に反する情報については情報提供契約上の義務違反が問われることになろう」と述べています。棚村論文は新聞の広告責任について論じたものですが、広告の責任以上に新聞の本質に関わる「真実の報道と公正な主張」に反する情報の隠蔽、情報の不開示は許されるべきではないと解することができる、というのが当職の主張です。
    3. また、読者が新聞社に対して開示を求める具体的請求権は、1997年2月1日に新聞労連で採択された「新聞人の良心宣言」においても裏付けられていると主張しました。正に大石剛が記者会見に応せず、被告自身が他のメディアからの質問を拒否し続けたのは、上記の良心宣言が指摘するとおり、自社の不祥事については、外部に極力公表しようとせず、内々で処理してひたすら他のメディアや市民が忘れてくれるのを待つという姑息な手段に外なりません。読者が裁判という手段に訴えて被告の新聞人の良心宣言に反するやり方の是正を求めることは長い目で見て被告の信頼の回復にとって奨励こそすれ、退けられるべきではありません。
      「新聞人の良心宣言」の第5項
        [公私のけじめ]
        新聞人は会社や個人の利益を真実の報道に優先させない。
        ①会社に不利益なことでも、市民に知らせるべき真実は報道する。
        ②仕事を通じて入手した情報を利用して利益を得ない。
        ③取材先から金品などの利益供与は受けない。
       解説
        [公私のけじめ]について
        新聞は『商品』でもあるが、一方で社会の不正や不平等を暴く『公器』でもある。新聞人が、真実の報道よりも会社や個人の利益を優先させたなら、公器としての信用は失墜し、どんなに高邁な理想を語ったところで読者の信頼は得られない。
        ①について
        報道機関は、自社の不祥事について、外部には極力公表せず、内々で処理して済ませようとする傾向が強い。しかし、隠そうとしたことが明らかになれば、報道機関の信用は余計に失われる。オウム事件に関連して起きたTBS問題でも、このことは繰り返し指摘された。新聞人は、自らが犯した過ちについては、これを認め、公表する勇気をもたなくてはいけない。と同時に、会社にとって不利益なことでも、市民に知らせるべきことは隠さずに報道する義務があり、このような場合に会社からの不当な圧力がかからないよう、しっかりと監視、支援していく必要がある。
    4. ところが被告の反論は、原告が会社法371条に定める取締役会議事録の閲覧・謄写を請求できる者ではないという主張をしていないにも関わらず、無理に会社法371条の主張をしているとこじつけるもので、噛み合った反論ではありませんでした。また、読者の知る権利を認めるかという当職の求釈明についても一切回答を拒否しました。
    (3)裁判の様子
    原告と被告の主張が噛み合っていなかったため、当職は議論が進むように裁判所に主張の整理をして欲しいと思っていると述べたところ、裁判長は「これまで出た主張で判断したい。原告主張の権利が認められる、認められないかは法的評価になるので裁判所の判断になる」と述べ、弁論を終結しようとしました。被告代理人もこれ以上の反論はないとのことで「今日で終結して欲しい」と述べました。当職は読者の知る権利、具体的請求権について議論を深めたいと思っていることに加え、原告の主張と被告の反論が噛み合っていない中での本日の終結には到底納得できませんので、当職は裁判長に対し、「準備書面(3)で引用した文書を書証として提出したい、主張も追加したい」と抵抗したところ、裁判長は期日の続行に応じ、次回で終結するのでそれまでに全ての主張と書証を出すように述べました。
    (4)次回期日
    2021年9月24日(金)午前10時30分
    原告は追加の主張と書証を提出します。(9月10日まで)
    被告は必要があれば反論することになっています。
    裁判の土俵で読者の知る権利、具体的請求権の本格的論戦を期待して提訴したのですが、残念ながら議論の深まりがなく一審が終わりそうです。上記棚村政行教授論文の新聞購読契約上の「新聞の広告責任」を超えた新聞購読契約上の「読者の知る権利、具体的請求権」を論じた文献を探しています。研究者、新聞人からの意見・アドバイス、参考となる文献資料等の情報提供を求めます(但し無償です)。

2021/7/20

当職が7月12日にした再質問に対し、静岡新聞社から回答が来ました。

当職の2021年7月12日付「質問状その2に対する回答について、再度の質問」に対し、7月19日に静岡新聞社編集局長から回答が届きました。
感想、意見、アドバイスがございましたらお寄せ下さい。
当職の意見は後日掲載予定です。

2021年7月19日付回答(PDFファイル)

2021/7/13

静岡新聞社の「読者と報道委員会」について質問状を送付しましたが、ほとんどの質問事項に回答がないため、7月12日に再度質問を行いました。

  1. 静岡新聞社には「読者と報道委員会」という報道内容について意見を聞く組織があります。そこで、2021年7月5日に「質問状その2」をFAXし、同委員会の構成や人選の方法等について質問しました。
    2021年7月5日付「質問状その2」(PDFファイル)
  2. 7月12日、静岡新聞社の編集局長から回答書面が届きました。しかし、6つの質問事項のうち、明確な回答があったのは1項目だけでした。
    2021年7月12日付「質問状その2への回答」(PDFファイル)
  3. そこで、静岡新聞社には残りの5項目の回答を求める再度の質問文書を送付しました。
    2021年7月12日付「質問状その2に対する回答について、再度の質問」(PDFファイル)

上記やりとりについて、感想、意見、アドバイスがごさいましたら当事務所宛お寄せ下さい。

2021/6/16

(株)静岡新聞社から準備書面(1)が提出されました。

(株)静岡新聞社から6/15付準備書面(1)が提出されましたので、掲載致します。
ご意見、ご感想をお寄せ下さい。

2021年6月15日付「被告準備書面(1)」(PDFファイル)

2021/6/4

原告は2021/6/2付 準備書面(1)を提出しました。

2021年6月2日、当職(原告)は準備書面(1)を提出しました。
ご意見、ご感想、アイデアを求めます。

2021年6月2日付「原告準備書面(1)」(PDFファイル)

2021/5/28

(株)静岡新聞社から答弁書が提出されました。

(株)静岡新聞社から答弁書が提出されましたので、掲載致します。
ご意見、ご感想をお寄せ下さい。

2021年6月4日付「答弁書」(PDFファイル)

2021/4/13

第2報 大石剛氏が(株)静岡新聞社の代表取締役に居座り続けることを容認した2021年3月9日付取締役会議事録の開示を求めた訴訟(以下「大石剛氏の代表取締役居座り容認を問う訴訟」(仮称))の第1回口頭弁論期日が決定

2021年6月4日(金)午前11時30分
静岡地裁民事1部合議係係属、事件番号 令和3年(ワ)第248号、法廷は2階の203号法廷
傍聴は自由

第1報(3月24日の記事)に添付の訴状を読んで関心を持たれた方は是非傍聴して下さい。口頭弁論終了後、場所を変えて私から説明報告会を開く予定でいます。

2021/3/24

私が原告となって静岡新聞社に対し、大石剛前社長の辞任と代理取締役会顧問への就任を決定した取締役会議事録の開示請求と開示拒否による慰謝料請求訴訟を静岡地裁に提起

  1. 2021年3月9日、写真週刊誌報道を受けて大石剛氏は静岡新聞社、SBSの社長職を辞任しましたが、同日付で静岡新聞社の代表取締役顧問に就任しました。大石剛氏は静岡新聞社の代表権を維持し、経営に携わり続けています。
  2. 私は、長年の静岡新聞の読者として、知る権利に基づき、静岡新聞社に対し、大石剛氏が社長を辞任し代表取締役顧問に就任した事実に関わる2021年3日9日付取締役会議事録の開示を求めました。しかし、静岡新聞社は開示を拒否しました。
  3. 週刊誌報道後、大石剛氏が静岡新聞社の代表取締役社長を辞任したにも拘わらず、代表取締役顧問で残ると決定した2021年3月9日の取締役会において、どんな議論がなされ、なぜ代表権の顧問に踏み留まったのか、どんな議論がなされたのか、その詳細が隠蔽されているため、本日3月24日午前10時に提訴に踏み切りました。
  4. 裁判の内容は節目ごとにご報告する予定です。ご意見・感想・情報は当事務所までメール(fujimori@po2.across.or.jp)かFAX(054-247-0509)でお寄せ下さい。
    情報源は秘匿しますのでご安心下さい。

訴状はこちらです(PDFファイル)

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