第13条 |
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- (経済的利益−算定可能な場合)
- 前条の経済的利益の額は、この規定に特に定めのない限り、次のとおり算定する。
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1 |
金銭債権は、債権総額(利息及び遅延損害金を含む。) |
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2 |
将来の債権は、債権総額から中間利息を控除した額 |
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3 |
継続的給付債権は、債権総額の10分の7の額。ただし、期間不定のものは、7年分の額 |
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4 |
賃料増減額請求事件は、増減額分の7年分の額 |
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5 |
所有権は、対象たる物の時価相当額 |
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6 |
占有権、地上権、永小作権、賃借権及び使用借権は、対象たる物の時価の2分の1の額。ただし、その権利の時価が対象たる物の時価の2分の1の額を超えるときは,
その権利の時価相当額 |
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7 |
建物についての所有権に関する事件は、建物の時価相当額に、その敷地の時価の3分の1の額を加算した額。建物についての占有権、賃借権及び使用借権に関する事件は、前号の額に、その敷地の時価の3分の1の額を加算した額 |
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8 |
地役権は、承役地の時価の2分の1の額 |
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9 |
担保権は、被担保債権額。ただし、担保物の時価が債権額に達しないときは、担保物の時価相当額 |
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10 |
不動産についての所有権、地上権、永小作権、地役権、賃借権及び担保権等の登記手続請求事件は、第5号、第6号、第8号及び前号に準じた額 |
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11 |
詐害行為取消請求事件は、取消請求債権額。ただし、取消される法律行為の目的の価額が債権額に達しないときは、法律行為の目的の価額 |
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12 |
共有物分割請求事件は、対象となる持分の時価の3分の1の額。ただし、分割の対象となる財産の範囲又は持分に争いのある部分については、争いの対象となる財産又は持分の額 |
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13 |
遺産分割請求事件は、対象となる相続分の時価相当額。ただし、分割の対象となる財産の範囲及び相続分について争いのない部分については、その相続分の時価相当額の3分の1の額 |
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14 |
遺留分減殺請求事件は、対象となる遺留分の時価相当額 |
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15 |
金銭債権についての民事執行事件は、請求債権額。ただし、執行対象物件の時価が債権額に達しないときは、第1号の規定にかかわらず、執行対象物件の時価相当額担保権設定、仮差押等の負担があるときは、その負担を考慮した時価相当額) |
第14条 |
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(経済的利益算定の特則) |
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1 |
前条で算定された経済的利益の額が、紛争の実態に比して明らかに大きいときは、弁護士は、経済的利益の額を、紛争の実態に相応するまで、減額しなければならない。 |
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2 |
前条で算定された経済的利益の額が、次の各号の一に該当するときは、弁護士は、経済的利益の額を、紛争の実態又は依頼者の受ける経済的利益の額に相応するまで、増額することができる。 |
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(1) |
請求の目的が解決すべき紛争の一部であるため、前条で算定された経済的利益の額が紛争の実態に比して、明らかに小さいとき。 |
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(2) |
紛争の解決により依頼者の受ける実質的な利益が、前条で算定された経済的利益の額に比して、明らかに大きいとき。 |
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第15条 |
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(経済的利益−算定不能な場合) |
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1 |
第13条により経済的利益の額を算定することができないときは、その額を800万円とする。 |
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2 |
弁護士は、依頼者と協議のうえ、前項の額を、事件等の難易、軽重、手数の繁簡及び依頼者の受ける利益等を考慮して、適正妥当な範囲内で増減額することができる。 |
第16条 |
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(民事事件の着手金及び報酬金) |
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1 |
訴訟事件、非訟事件、家事審判事件、行政審判等事件及び仲裁事件の着手金及び報酬金は、この規定に特に定めのない限り、経済的利益の額を基準として、それぞれ次表のとおり算定する。 |
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経済的利益の額 |
着手金 |
報酬金 |
300万円以下の部分 |
8% |
16% |
300万円を超え3,000万円以下の部分 |
5% |
10% |
3,000万円を超え3億円以下の部分 |
3% |
6% |
3億円を超える部分 |
2% |
4% |
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2 |
前項の着手金及び報酬金は、事件の内容により、30%の範囲内で増減額することができる。 |
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3 |
民事事件につき同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、前2項にかかわらず、着手金を適正妥当な範囲内で減額することができる。 |
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4 |
前3項の着手金は、10万円を最低額とする。ただし、経済的利益の額が125万円未満の事件の着手金は、事情により10万円以下に減額することができる。 |