2005.3.7UP
買取屋詐欺業者、交渉過程で73%、提訴後実残損80万円全額+慰謝料50万円+弁護士報酬30万円を支払う
 鬱病にかかり絵画商法の被害(約625万円)に遭って多重債務者となり、病状の悪化によって失職し、理解力、判断力、洞察力が衰弱し、債権者に追い込まれていた男性(現在38歳)に対し、DMで300万円の融資をして上げると近付いた買取屋(都〔1〕貸金業登録)が、大手家電量販店静岡支店に予め買う商品を店員と打合せた上で本人を同店の店員を訪ねるよう指示し、カードで2回に渡り買取屋が店員と打合済の商品を買わせて(合計296万8500円)買取屋の住所に送らせ(本人は買取商品は300万円の融資の担保という認識)、本人口座にはたったの37万9685円しか送金しなかったと相談を受けた私は自己破産の申立を一度は考えましたが、まず買取屋への交渉をやるだけやってみようと決意し、交渉に入りました。交渉過程で2004年12月末までに実損全額を返すと言明していましたが、2004年12月末までに178万8815円(実損73%)しか返還がなく、年が明けて2005年1月28日に買取屋と大手量販店に対し、残額、慰謝料、弁護士費用合計160万円を求めて民事提訴しました。
 第1回口頭弁論期日(2005年3月8日)が近付いた3月1日、買取屋業者が残損80万円、慰謝料50万円、弁護士報酬30万円の訴状での請求額全額をいきなり振込んできましたので、訴えを取下げました。諦めずに破産ではなく交渉の道を選択したこと、提訴をしたことが成功につながりました。大手量販店の民事責任の審理が始まる前に終ったのは残念です。
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