ヤマギシ裁判一覧表(弁護士藤森克美担当)

最新裁判情報はこちらをご覧ください(２００２年２月２０日更新！)

---元村人（参画者）救済に道拓ける！！---

　農業を基盤とする思想実践団体「幸福会ヤマギシ会」本庁（三重県・津市）の活動をめぐり、同会の元参画者等が藤森克美弁護士を代理人として、関連する「ヤマギシズム生活豊里実顕地農事組合法人｣と「ヤマギシズム生活実顕地調正機関」を相手取って勝ち取った東京地裁判決（’０１．１．３１）と提訴した裁判を以下でご紹介します。

１．東京地裁で初の画期的判決

　「幸福会ヤマギシ会」では、参画者が集団生活に加わる際に同会に全財産の持ち込みを要求されますが、同会の集団生活に参加していた原告（Ｋ．Ｙさん、52才）が、参加時に渡した全財産を脱退しても返さないのは不当だなどとして､関連する「ヤマギシズム生活豊里実顕地農事組合法人｣と「ヤマギシズム生活実顕地調正機関」を相手に約２億８千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が２００１年１月３１日、東京地裁（岡久幸治裁判長）で言い渡されました。
　　原告は１９８５年に同会の特講を受講、８９年に｢実顕地｣での集団生活に加わる際に自宅などの不動産の権利証や銀行預金通帳等の引き渡しを要求され､同会側は計２億５千百万円余に相当する財産の拠出を受けていましたが、原告は同会に疑問を持って９４年に脱退し､拠出した財産全額の返還を求めていたものです。
　　判決は､脱退する際の同会の対応について｢恩恵的な当座の生活費が与えられるだけで無一文で出ていかなければならないのに､出資した財産の返還請求ができないとすれば脱退しようとしてもその意思が抑圧される恐れが極めて強い」と指摘。「そのような状態の下で集団生活を強制することは思想､良心の自由や結社の自由を保障する憲法の趣旨に反する結果になる」と述べ、岡久裁判長は「出資した財産の返還ができないと定めた契約は公序良俗に反して無効｣として､約２億４千百万円の支払いを同会側に命じました。
　これは同会の脱退者が財産の返還を求めた訴訟で判決に至った初めての画期的判決です。
　

２．持込み財産返還請求

＜東京地裁＞

＜津地裁＞

３．持込み財産及び資金（生活費を除く)相当分の返還請求

＜津地裁＞

４．賃金（生活費を除く）返還請求

＜津地裁＞

　 １〜３の主位的請求額合計　　５８９，７４８，３０５円　　Ａ　　（Ａ−Ｂ＝慰謝料＋弁護士費用)
　　 　　　　予備的請求額合計　　５１７，３３８，３０５円　　Ｂ　

５．財産目録等閲覧請求

＜津地裁＞

６．圧力行動

＜津地裁＞