岳南食肉センター組合議長
    前島貞一 様
陳情書
 去る2月13日市当局から、『平成26年3月をもって岳南食肉センターを閉鎖する』と、口頭ではありますが、通告がありました。その理由としては、(1)“静岡県東部市長会での「県の主導の下で県東部に一屠場の整備を」とのお願いに県からは何も回答ない”(2)“富士市には生産者も少ないので、これ以上と畜場運営の負担をしていくのは不合理である”とのことでした。閉鎖となれば、事業協同組合の組合員や組合従業員は廃業・失業の危機に迫られます。そのような死活問題と直結した決定には、とても同意できるものではありません。また私達だけではなく、当センターの利用者・関係者にとりましても深刻な問題となっています。
 平成20年2月に岳南食肉センター検討委員会が市長に答申した『岳南食肉センターは存続が望ましい』との結論とは全く正反対の閉鎖を打ち出した富士市内部検討委員会の検討結果は『はじめに閉鎖ありき』の検討結果と言わざるを得ません。
 もし岳南食肉センターが閉鎖されたら、現在当センターでと畜解体している家畜はどこで処理すればいいのでしょうか?近隣である、小笠食肉センター、山梨県の石和のセンター、神奈川県の厚木食肉センターの三ヶ所へ振り分けて処理することは、上物はもちろんのこと、老廃牛・豚大貫物等の受入れ問題もあり、困難だと思います。
 市議員による検討結果だけを踏まえて閉鎖を決定されるのは、不十分なことだと思います。もう一度、第三者で構成する『岳南食肉センター検討委員会』に差し戻し、再検討するべきです。将来を見据え、公正な立場から検討をしてもらいたいです。
 鈴木尚市長は『食肉センターの必要性は認めるが、一市、二市で負担するものではなく、もっと広域で負担すべき施設である』との認識ですが、私達としてもぜひとも県の主導の下で、富士山麓・愛鷹山麓・函南・伊豆の畜産地域を擁する東部に、一屠場の整備を望んでおります。県知事にもその旨陳情しています。
 以上、現在我々の直面しているこのような窮状をご賢察のうえ、県東部に一屠場の整備が実現するまでは岳南食肉センターを存続できますように善処していただきたく、ここに陳情致します。

平成25年3月  日         
岳南食肉事業協同組合       
理事長 神尾 正和