2005.2.12UP
■ フトン押売販売被害(4社、8契約、契約額約630万円)の青年(現在33歳)、自己破産の危機から立ち上り、全面勝訴的解決
 2000年から2004年1月にかけてフトン業者4社から狙われた静岡県東部独身青年が、契約8件支払総額合計約630万円の契約を恐喝的に押売りされ、自己破産申立覚悟で2004年3月、私の事務所を訪れました。青年の1ルームのアパートの写真を見せてもらいましたが、フトンで占拠され、心休まる空間は有りませんでした。
 私は人間の尊厳を回復する為には自己破産の申立をして逃避的解決をするのではなく業者らの悪辣さを追及するのが青年のこれからの長い人生のために必要だと思い、闘うことを勧め、その決断を得て業者と対峙する路線を取ることになりました。
 交渉で2社2件が解決し、残りの2社6件は2004年5月静岡地裁沼津支部に提訴していたところ、それらにつき2005年1月と2月に全面的勝訴的和解に至りました。4社8件の契約で既払金合計3,679,702円中2,332,644円の返還を受け、残債務合計2,615,000円は全部業者の負担で処理するというもので解決率78.6%というものです。
 弁護士が業者の矢面に立つことによって青年は次なるフトン被害の攻撃から守られ、日々安心して生活することができるようになり、私はご本人が自信を取戻すお手伝いができたと思います。
 世の中にはフトンの次々販売被害に遭って悩んでいる青年達が沢山いると推察します。
 消費生活センターに相談する知識、弁護士に相談する一寸した勇気を持てば、不条理を糾し、人間としての尊厳を取戻すことができることをこの事件は教えています。
ご本人からのコメントを頂きましたので、了解を得て掲載します。
 以前は誰かに相談する事も出来ずに、一人で悩んで追い詰められていましたが、思い切って相談したお蔭で、周囲の物事に対して余裕を持って接することが出来ました。
 今回好条件で和解出来ましたが、自分だけで悩んでいたら、和解も出来なかったし、もっと悪い選択をしていたかも知れません。
 今回の体験を今後の私自身だけでなく、皆様方にも、訪問販売・契約関連のトラブルに対する教訓にして頂きたいと思っています。 
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